ランニングシューズの洗い方は?手洗いの手順から臭い対策、乾かし方まで
ランニングシューズの洗い方は中性洗剤とブラシでの手洗いが基本です。洗濯機を勧めない理由、インソールと重曹での臭い対策、ミッドソールを傷めない乾かし方まで。乾燥機や直射日光の熱は寿命を縮めるのでやめてください。
この記事の要点
- 基本は手洗いです。紐とインソールを外し、ぬるま湯と中性洗剤、柔らかいブラシで洗います。
- 洗濯機は勧めません。壊れると決まったわけではありませんが、ミッドソールと接着部への負担が大きく、失敗すると戻りません。
- 臭いの発生源はインソールに集中します。外して別洗いし、残るなら重曹の漬け置きが定番です。
- 乾かすのは風通しのいい日陰で。乾燥機やドライヤー、直射日光の熱はフォームを傷めて寿命を縮めます。
先に答えをまとめると、丸洗いは中性洗剤とブラシでの手洗い、乾かすのは風通しのいい日陰です。洗濯機と乾燥機は勧めません。そして、そもそも毎回洗う必要はありません。
手順そのものは難しくないです。それより効くのは、やらないことを決めておくこと。特に熱です。乾燥機や直射日光の熱はミッドソールのフォームを傷め、クッションのへたりを早めます。きれいにしたつもりで寿命を縮めていた、では本末転倒なので、洗い方とセットで乾かし方まで読んでいってください。
手洗いの手順
用意するものは家にあるもので足ります。
- ぬるま湯(バケツか洗面器)
- 中性洗剤(おしゃれ着用洗剤か、食器用でも十分です)
- 柔らかいブラシ(靴用がなければ使い古しの歯ブラシ)
- 乾いたタオル
洗剤は中性が基本です。靴洗いの定番として名前の挙がるウタマロでいえば、固形の石けんは弱アルカリ性で蛍光増白剤も入っているため白い靴専用と考えたほうがよく、色物には中性のリキッドタイプが無難とされています。オキシクリーンのような漂白剤は臭いの節で触れますが、普段の丸洗いには要りません。強い洗剤で長時間こするより、中性で手早く洗って手早く乾かすほうが、靴はきれいに保てます。
流れはこうです。
- 紐とインソールを外す。どちらも本体とは別に、中性洗剤で軽くこすり洗いする
- 濡らす前に、乾いたままブラシで泥と砂を落とす。乾いた泥のほうがよく落ちます
- ぬるま湯に中性洗剤を溶かし、ブラシで全体を洗う。アッパーのメッシュは強くこすらず、泡を含ませて押し出すように
- 水を2〜3回替えて、泡が出なくなるまですすぐ。すすぎ残しは黄ばみと臭い戻りの原因とされます
- 乾いたタオルで押さえて水気を取り、形を整える
お湯の温度だけ注意してください。熱いお湯のほうが汚れは落ちますが、接着剤には毒です。触って熱いと感じたらアウトだと覚えておけば大丈夫です。
洗濯機の可否
基本は手洗いです。洗濯機は勧めません。
洗濯機で洗ったけど平気だった、という話は実際よく聞きますし、壊れると決まっているわけでもありません。ただ、洗濯槽の中でシューズは硬い壁に何度も叩きつけられ、脱水では強い力で潰されます。ミッドソールと接着部にとっては、走行以外の余計なダメージでしかない。うまくいくかどうかは靴と運次第で、失敗したときに元へ戻せないのが問題です。メーカーの手入れ案内も、手洗い前提のものがほとんどのようです。
数千円のエントリーモデルならまだしも、2万円超のレースシューズを洗濯機に放り込む理由はないと思います。
それでも時間がなくて洗濯機に頼るなら、負担を減らす方法はあります。
- 紐とインソールを外し、泥は先に落としておく
- 洗濯ネットに入れ、タオルを2〜3枚一緒に回して衝撃をやわらげる
- 中性洗剤で、手洗いコースなどの弱水流にする
- 脱水は短めに切り上げる。乾燥機には入れない
臭いの取り方
臭いの正体は、汗を栄養に増えた雑菌とされています。そしてその大半はインソールに染み込んでいます。本体を何度洗っても臭いが取れないときは、だいたいインソールが原因です。
なのでまず、インソールを外して単独で洗ってください。中性洗剤でこすり洗いして、完全に乾かす。これだけで解決することが多いです。
それでも残るなら重曹です。ぬるま湯に重曹を溶かし(水1Lに大さじ2〜3がよく紹介されている分量です)、2〜3時間漬けてから普段どおり手洗いします。汗の臭いは酸性寄りなので、弱アルカリ性の重曹が中和する、という理屈だそうです。
オキシクリーンなどの酸素系漂白剤に漬ける方法も知られていますが、シューズ相手には注意が要ります。効果を出す基本の使い方が熱めのお湯での長時間の漬け置きで、それがそのまま接着剤と色柄へのリスクになるからです。使うならぬるま湯で短時間まで。個人的には、シューズは重曹で止めておくのが無難だと思います。
乾かし切ったのに臭いが戻ってくるなら、そのインソールは替えどきです。交換用は数百円からあります。
乾かし方
洗いより乾かしで差がつきます。多少雑に洗っても乾かし方が正しければ靴は傷みませんが、逆は駄目です。
基本は風通しのいい日陰です。壁に立てかけるか、つま先を上にして干します。中に新聞紙を詰めると乾きが早く、湿ったら詰め替える。もっと急ぐなら扇風機やサーキュレーターの送風を当てるのが一番早いです。送風なら熱の心配もありません。
注意
熱で乾かすのはやめてください。
- 衣類乾燥機(コインランドリー含む)
- ドライヤーの温風
- ストーブや暖房器具の前
- 真夏の直射日光や車内
ミッドソールのフォームと接着剤は熱に弱く、変形や剥がれは元に戻りません。
熱がなぜ駄目かというと、クッションの本体であるミッドソールのフォームが傷むからです。へたりを自分で早めることになり、寿命ガイドに書いた交換サイクルがそのぶん前倒しになります。洗って清潔にする目的の半分は靴を長く使うことのはずなので、ここで台無しにしないでください。
生乾きも避けたいところです。中まで乾き切る前に履くと、せっかく洗ったのに臭いが戻ります。丸洗いした日から最低1日、クッション厚めのモデルなら2日は見てください。2足でローテーションしていると、この待ち時間を気にしなくて済みます。
洗う頻度
毎回の丸洗いは要りません。水と洗剤も素材や接着剤への負担なので、洗えば洗うほど清潔で長持ち、とはならないです。
普段のケアは2つで足ります。走ったらブラシで泥と砂を払う。汗をかいた日や雨の日は、新聞紙を詰めて陰干しする。丸洗いに出番が来るのは、泥で汚れた日と、臭いが気になり始めたときだけです。
よくある質問
ランニングシューズは洗濯機で洗えますか?
勧めません。メーカーの手入れ案内も手洗い前提のものがほとんどのようです。洗濯槽の中で叩かれる衝撃と脱水の圧力は、ミッドソールのフォームや接着部への余計な負担になります。どうしても使うなら、泥を落として紐とインソールを外し、ネットに入れて中性洗剤の弱水流で回し、脱水は短く。乾燥機には絶対に入れないでください。
どのくらいの頻度で洗えばいいですか?
毎回洗う必要はありません。走ったあとにブラシで泥や砂を払って陰干しするのが基本で、丸洗いは泥汚れや臭いが気になったときだけで十分です。水と洗剤も素材への負担になるので、洗いすぎはかえって靴を傷めます。
臭いが取れないときはどうすればいいですか?
まずインソールを外して単独で洗ってください。臭いの発生源の大半はインソールです。それでも残るなら、ぬるま湯に重曹を溶かして2〜3時間の漬け置きが定番です。乾かし切っても臭いが戻る場合は、インソールだけ交換するのが早いです。交換用は数百円からあります。
乾燥機やドライヤーで乾かしてもいいですか?
やめてください。ミッドソールのフォームや接着剤は熱に弱く、変形や剥がれの原因になります。一度傷んだフォームは戻りません。風通しのいい日陰で、新聞紙を詰め替えながら乾かすか、扇風機の送風を当ててください。
オキシクリーンで漬け置きしてもいいですか?
白い靴の黄ばみや臭いに使う人は多いようですが、シューズの場合は注意が要ります。効果を出す基本の使い方が熱めのお湯での長時間の漬け置きで、それがそのまま接着剤と色柄へのリスクになるからです。使うならぬるま湯で短時間にとどめ、まず重曹から試すほうが無難です。

二村 昇太朗ランナー / エンジニア
小1から陸上一筋17年目。箱根駅伝2回出走(第101回10区 / 第102回7区 区間5位)、フルマラソン自己ベスト2時間16分17秒、東京マラソン2026出走。ほぼ毎朝3:45起床・12km走を継続中。